都市再生における弊社のサービスについて

都市再生(事業)においては不動産に関する調査・評価が大変重要な1項目となっています。弊社では都市再生に関連した事業について、以下のようなサービスを提供いたします。

1.標準画地の評価

事業施行前・施行後の事業施行区域の標準的な土地の選定を行い、当該地の価格評価を行います。地域の核となる代表的な土地の評価であるため、基本的には調査報告書等ではなく、不動産鑑定評価を行うことをお勧めします。ただし、事業施行前の時点で将来時点(施行後)の評価を行う場合は基本的には調査報告書での対応となります。

2.各種権利の評価

都市再生に関連する事業における評価では、単純な土地(所有権)・建物の評価のみならず、各種の権利に対する評価が必要となってきます。例を挙げると、借地権(土地賃借権・地上権)、区分地上権、借家権、区分所有権等です。これらの評価ではその権利自体が特殊である上、事業の性格上、単なる市場価格を求めることならず、土地建物からなる一つの不動産における夫々の権利割合を求める必要も生じてきます。評価の形式としては、複雑な権利関係を前提とした評価となるため、不動産鑑定評価書をお勧めしますが、期間等の制約がある場合には調査報告書等での対応も可能です。

3.保留地、保留床の評価

土地区画整理事業・市街地再開発事業では保留地(床)の評価が必要となる場合があります。これらの評価によって事業費用に充てられる金額や換地計画・権利変換計画が変わってくるため、重要な評価の一つとなります。また、事業区域内の画地数・権利者数が少数の場合には保留地(床)を含めた評価を路線価や比準表に依らず、全て個別評価を行うことも可能です。評価の形式としては不動産鑑定評価・調査報告書等、様々な形式が考えられます。

4.路線価の付設

土地区画整理事業等の多地点評価では、相続税路線価のように路線価方式が採られるのが一般的です。この場合の路線価の付設においては街路係数、接近係数、宅地係数による付設だけでなく、相続税路線価のように直接路線価を求めることも可能です。弊社は固定資産税・相続税の路線価付設において十分な経験を有しており、何れの方式によってもバランスのとれた路線価の付設を行います。

5.修正率表等の作成

多数の土地・権利等を評価する場合に、標準的な土地・権利に対してある種の修正率(係数)を乗じる等によって、個別の土地・権利の価格(指数)を求める方法があります。この場合に重要となるのはいかに説得力のある、裏付けのある修正率であるかどうかという点です。不動産の地域性は多種多様であり、既存の公的な修正率表(比準表)等が必ずしも当該事業地域に適合するものでもありません。弊社では各種の分析調査を行い、裏付け資料等も添えて、オーダーメイドによる修正率(係数)の作成も行います。より地域・事業に適合した説得力のある修正率表等をご提示いたします。

6.その他

都市再生に関る事業における不動産に関する調査・評価については、前記の項目以外にも多種多様な業務が必要となってくると思われます。弊社では基本的に不動産に関る業務については全てご相談に乗らせていただきます。具体例としては、事業完了前後の各不動産の評価、再開発事業等における種地・隣接取得地の限定価格(※)も含めた評価、各種のパターンの想定評価、評価以外にも、現在・将来時点の市場調査、価格形成要因調査、これらの相談・助言業務等、あらゆる業務について適格なサービスを提供できると考えております。
(※)隣接不動産の取得の際に、不動産の併合(一体化)等によって増分価値等が生じるが、このような特定の当事者間にのみ生じる価値を考慮して評価した価格のこと。

編集者: 不動産鑑定士 神岡 禎高

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